先日の記事で記載したように、控除を活用することで、税金を大きく節約できる可能性があります。しかし、「どうやって申請すればいいの?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか?
この記事では、控除を申請する際の具体的な手順を、初心者でもわかりやすいように解説していきますね!
1. 控除申請の全体の流れ
まず、控除を申請する基本的な流れを理解しましょう。主なステップは以下の通りです:
1. 対象となる控除を確認する
• 自分が利用できる控除(例: 医療費控除、配偶者控除など)をリストアップ。ある意味ここが一番難しいのかもしれないし重要なところです。
2. 必要書類を準備する
• 控除ごとに異なる必要書類を揃える。
3. 申告方法を選ぶ
• 年末調整で対応できるものか、確定申告が必要なものかを確認する。
4. 書類を提出する
• 必要な書類を期限内に提出。
2. 必要な書類の準備
控除を申請する際に必須となる書類を、控除ごとに紹介します。
(1) 医療費控除の場合
• 必要書類:
• 医療費控除の明細書(国税庁ウェブサイトからダウンロード可)
• 医療機関や薬局の領収書(保存のみで提出不要)
• ポイント:
• 明細書には、医療費の合計金額や保険金で補填された金額を記載します。
• 通院交通費がある場合は、その経路も明記。
(2) 配偶者控除の場合
• 必要書類:
• 配偶者の所得証明書や源泉徴収票
• ポイント:
• 配偶者の年収が控除の対象範囲内かを確認。103万円の壁です。
(3) 住宅ローン控除の場合
• 必要書類:
• 住宅ローンの年末残高証明書
• 不動産の売買契約書や登記事項証明書
• ポイント:
• 初年度は確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で対応できます。
(4) ふるさと納税(寄付金控除)の場合
• 必要書類:
• 寄付した自治体から送付される受領証明書
• ポイント:
• ワンストップ特例を利用した場合、確定申告は不要。ちなみにワンストップ特例の利用は寄付先が5ヶ所まで。それを超えてたら確定申告が必要になるので注意!
3. 年末調整 (サラリーマン)vs 確定申告の判断
控除の申請方法は、年末調整で対応できるものと、確定申告が必要なものに分かれます。
年末調整で申請できる控除
• 配偶者控除、扶養控除
• 生命保険料控除、地震保険料控除など
確定申告が必要な控除
• 医療費控除
• ふるさと納税(ワンストップ特例を利用しない場合)
• 住宅ローン控除の初年度申請
ポイント:
• 年末調整では会社が対応してくれるため手続きが簡単。
• 確定申告は自分で行う必要がありますが、専用ソフトや税理士に相談するとスムーズです。
4. 確定申告で控除を申請する手順
ステップ1: 必要書類を揃える
申告する控除に応じた書類をすべて準備します。
ステップ2: 確定申告書を作成する
• 国税庁のe-Taxを利用すると便利です。必要事項を入力するだけで控除額が自動計算されます。ぜひ活用しましょう。
• 紙で申請する場合は、税務署に設置されている確定申告書を使用します。
ステップ3: 書類を提出する
• 提出先:最寄りの税務署(郵送またはe-Taxを利用)
• 提出期限:通常、毎年3月15日まで
ステップ4: 還付金の受け取り
控除申請が完了すると、所得税の還付金が指定した口座に振り込まれます。
5. 注意点とよくあるミス
• 書類の不備:必要書類の不足や記入ミスに注意。
• 期限を過ぎてしまう:期限内に申請を済ませないと控除が適用されません。
• 確認漏れ:自分が利用できる控除を把握せず、損をしてしまうケースが多い。
6. プロに相談するのも手
税金や控除の申請が複雑だと感じる方は、税理士に相談するのも良い選択肢です。プロの力を借りることで、見落としを防ぎ、最適な申告が可能になります。最初のステップである、自分が適用できる控除を把握することや諸々の手続きを誤ることでの損を回避できます。
まとめ:控除申請で得する第一歩を踏み出そう!
節税といえば『控除』なのではないかと言えるほど代表的な手続きで、正しく申請することで、節税効果を最大限に活かすことができます。今回紹介した手順を参考に、まずは自分が利用できる控除を確認してみてください!次回は、申請でよくある質問やトラブル対処法について解説します。お楽しみに!
ではまた、税理士 坂井でした〜
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